ハード面での負担軽減対策

高齢者に限らず心身に何らかのハンディキャップを抱える人は、家族の助けを必要としている。過労が原因で精神的なトラブルを抱えてしまった人、あるいは交通事故や病気などで身体的なハンディキャップを抱えてしまった人は、自宅で休養を取らなければならない。家族の献身的な支援が、要介護者のメンタルとフィジカルの改善に欠かせない。その一方で、介護する側が過労や精神的なストレスで疲弊してしまうといったトラブルも頻発しているのも実情だ。

このように、介護する側が介護疲れで倒れてしまう前に何らかの改善をしたいところだ。例えば、負担軽減対策として効果的なのが介護リフォーム。足腰が弱った要介護者は補助がなければ、階段を安心して昇り降りすることができない。介護リフォームを実施して、自宅の階段に安全性の高い手すりを取り付けたり、急な角度をなだらかな物に変更したり、介護用のエレベーターを設置すれば足腰の弱った要介護者でも一人で自宅の中を移動できる。高齢の両親やケガを負った子どもが、階段を昇り降りする度に補助をお願いされると、現実問題として介護する側は心身共に疲弊していくだろう。

ほかにも負担軽減対策として、外部の専門家の力を積極的に借りることも重要だ。特に精神的なハンディキャップを抱えている人には、専門医による的確なコーチングとアドバイスが必須。家族の献身的な支援は社会復帰に不可欠であるが、素人の家族だけでは介護に限界があるのも事実だ。家族がメンタルクリニックに相談することが可能である。